今年はコロナの影響で新たにテレワークを取り入れる企業が多数あったと思います。弊社でもコロナ騒動下にテレワーク業務を取り入れました。お客様においても、複数のユーザー様からテレワークで賃貸名人をご利用なさりたいとのお問合せをいただき、クラウドサーバーに賃貸名人のサーバ機能を移された方々もいらっしゃいました。
コロナ絡みの社会的な要請から実施したテレワークでしたが意外と良かった点もありました。業務フローの見直しによる効率化もありましたし、訪問による対面を忌避する社会の空気から結果的に移動コストが減りました。何より遠隔でも仕事ができるようなシステムの導入で大分効率化した業務もあります。
さて、ここでは逆に解決困難だったテレワークの課題を挙げてみたいと思います。多分どの会社にも似たような状況にあると思いますし共感していただけるのではないでしょうか。
《事務机を持っていない》
弊社では自宅にデスクワークができる事務机が無いという社員がそこそこの割合でおりました。パソコンや電話なら会社の備品を貸与すれば問題ありませんが、まさかローテクの机がテレワークの課題になるとは。
事務机が無い人はテーブル+床座りで仕事を行っていましたが、長時間のデスクワークで腰が破壊されるという嘆きが聞こえてきました。さりとて置き場所の確保が要る机を会社から貸与するわけにもいきません。
ダイニングテーブルを机代わりにしていた者もいたそうです。床座りよりはこちらの方が腰へのダメージが少ないそうです。
《私室/パーソナルスペースが無い》
こっちもITとは全然関係がありません。社員やお客様と電話をしたり、リモート会議をするためには「場」が必要です。隣室との防音性も考慮しないといけません。
リモート会議中にカメラの前に猫が現れて笑いを誘う動画がニュースになっていましたが、真面目な話やクレームの対応中にペットや子供が通りかかったら大変です。プライバシーの問題もあります。
そんなとき弊社社員は近くのコンビニ等に出かけて行って外で電話をしていました。誰だって仕事でする電話や、まして謝罪する姿なんて家族には見せたくないでしょう。
これは「テレワーク」という新しい働き方と「電話」という古い音声通信の食い合わせがよくありませんでした。クレームであっても今風にメールやチャットツールで対応できれば面白いかも知れません。LineのようなSMSで行ったクレーム対応の履歴はきっと後でネタになるでしょう。↓はチワワに怒られる妄想です。
《インターネットのプロバイダ契約が無い》
少人数でしたが、スマホを除くネット環境は個人で契約している容量制限付きのモバイルルーターしか持っていない、自室にいるとWi-Fiの電波が弱い、または家庭内Wi-Fiの利用中にネットの瞬断が頻発し不安定である(テレワーク業務が都度中断する)等の事例がありました。最近はスマホがあれば事足りてしまうからか、ネット回線を契約しない人がいても不思議ではありません。
テレワークではネット回線を個人に依存するため、その有無だけではなく品質(速度や安定性)にも課題が生じます。弊社ではこういった事例に対して会社が契約したモバイルルーター(容量無制限)を貸与することで凌ぎました。
さて、ここに挙げたのは世の中の要請から急遽行ったテレワークだったからこその課題です。なぜなら、そもそも何らかの事情で自らテレワークという働き方を希望し、そして既に実践していた人(開発者に多い)ならば、こういう物理的な設備も自前で揃えていたでしょうから。
コロナに限らず大災害、戦争、または新たな感染症等で、(無ければ良いと思いますが)またテレワークを行うような事態を想定し、“人をダメにする座椅子”くらいは持っておくと良いと思います。
Posted By T