金融機関の合併と『賃貸名人』
Blog
  • 2021/02/08
    金融機関の合併と『賃貸名人』

    ここ数年で再び金融機関の合併が加速し始めました。今年は既に第四+北越で「第四北越銀行」が発足しましたし、更に4月~5月にも合併や名称変更が予定されています。


    金融機関の合併は『賃貸名人』にも影響します。とりわけ『賃貸名人ファームバンキングツール』(以下「FBツール」と表記)をご利用のお客様は適切な時期に賃貸名人のコンポーネントである金融機関定義ファイルを更新する必要があります。今回の投稿ではこの定義ファイルの更新について解説します。
     

     


    (1)金融機関の合併は賃貸名人FBツールにどう影響するのか

    まず全国の金融機関が合併したらFBツールが入出力する全銀協形式のデータ内の金融機関コードと支店コードが変わります。特に集金代行サービス(他行からも集金できるタイプの口座振替サービス)をご利用のお客様は、該当の金融機関に入居者様の口座が存在することがあるので「その銀行なら自社には関係が無い」ということがありません。


    最も影響が大きいのは合併する金融機関のサービスをご利用(口座を所有)の場合です。
    金融機関Aと金融機関Bがシステム統合する時、たいていは吸収される方のネットバンキングサービスは廃止され、吸収する方のサービスに移行します。コードが変わるどころかシステム変更に伴い取り扱うファイルの形式まで変わったりします(AとBが偶然同じフォーマットを利用していた場合を除く)。

     

    前記のような口座振替サービスにおいて、金融機関に請求ファイルを送り結果ファイルの返送を受ける前に合併すると更に厄介です。

     

    まとめると

    影響が大きい FBツールをご利用のユーザー様
    ※該当の金融機関のサービスと連携
    多分影響する FBツールをご利用のユーザー様
    ※その他の金融機関のサービスと連携
    影響するかも 全賃貸名人ユーザー様

     

     


    (2)金融機関の合併に備える

    前項のような状況があるのでたいていの金融機関は合併の大分前からご利用者様に注意事項を書面で通知します。先月、第四銀行と北越銀行が合併しましたが、このことはだいぶ前からアナウンスされており、ご心配なさった複数のお客様が昨年の秋頃からお問合せをくださっております。


    ここ数年は金融機関の合併が再加速しているので年間で1~数回は金融機関定義ファイルの更新を行っております。今年はこの後も三十三銀行(三重+第三)の発足やジャパンネット銀行からPayPay銀行への名称変更が予定されており、GW前後にまた金融機関定義ファイルの更新を要しそうです。


    さて、賃貸名人FBツールのユーザー様が金融機関定義ファイルの更新を行うタイミングは該当金融機関の運用ルールに依存します。これについては大抵は金融機関からサービス利用者様に書面で詳細な通知が届きますので、その通知を受けて弊社までご相談をいただけると無難です。


    ただし、合併予定の金融機関に自社で口座を持っていないものの入居者が口座をもっており、そしてその入居者口座から引き落としを行っている場合等はお客様自身で気付いて金融機関定義ファイルを更新していただく必要があります。更新有無の確認方法は次項で説明します。

     

    まとめると
    ・金融機関の合併や名称変更は早い段階からアナウンスされています。
    ・口座を所有している金融機関から合併に関する通知が届いたら弊社までご相談ください。
    ・自社で口座を持っていないものの定義ファイルを更新したい場合は次項のように更新有無を確認してください。

     

     


    (3)金融機関定義ファイルを更新する
    金融機関定義ファイルはダンゴネットカスタマサービスからダウンロードします。この金融機関定義ファイルは賃貸名人をカスタマイズしてご利用のお客様にも提供しております。


    ①まずはカスタマサービスにログインします。
    弊社WEBサイトから[カスタマサービス](赤いバナー)をクリックします。
    リンク先の「カスタマサービス」サイトでID/PWを入力しログインしてください。


    ※カスタマサービスのID/PWは製品ご購入時に同梱されている用紙をご確認ください。
    ※ID/PWを紛失してまった場合はここから再発行を申請できます。


    ②[バージョンアップファイルを取得する]をクリックします。


     


    ③銀行更新ファイルをダウンロードし実行します。

    EXE版とZIP版がありますが通常はEXE版で問題ありません。表示されている更新日を確認することで定義更新の要否を知ることができます。


    また同様にして沿線/住所更新ファイルをダウンロードし、沿線/駅の新設or廃止や市町村合併等に対応することができます。


    ネットワーク型(複数台)で賃貸名人をご利用の場合は各端末で個別に更新する必要があります。
    ダウンロードしたEXEの実行を試みるとWindowsやセキュリティソフトがアラートを出します。当然変なEXEを実行したらウィルスに感染しますからこのような注意喚起が行われます。
     

    詳細情報を押すと[実行]ボタンが表示されます。


    セキュリティソフトによってはアラートが出ます。↓はウィルスバスターの場合です。

    ウィルスバスターの場合はここで[OK]を押すと無事にブロックされて定義更新に失敗します。[OK]ではなく[ファイルを開く]を選択してください。


    ④銀行マスタのバージョンアップが完了したら賃貸名人を起動し金融機関名が更新されたことを確認してください。

     

     


    (4)FBツールを更新する(※対象のお客様のみ)

    変更を要するお客様についてはFBツールのバージョンアップ(通信フォーマットの更新)が必要です。

     

    弊社で金融機関の合併や仕様変更を検知できた場合には、ご購入履歴を元に該当のお客様を特定しバージョンアップツールを送っております。

     

    ただ、当然ながら金融機関と弊社は契約関係にないため金融機関側からの通知はご利用者様に届きます。もし、ご利用の金融機関から書面で合併や仕様変更の通知が届きましたら弊社までご一報いただけると幸いです。

     

     


    (5)最後に

    今回は金融機関定義(銀行マスタ)の更新について投稿いたしました。金融機関に関する変更は定期的に存在しますし、今後も続きそうな見通しです。昨年からコールセンターにも複数のお問い合わせをいただいております。

     

    確かにコールセンターにお問い合わせいただければ定義の更新方法はご案内できます。しかしながらもし私がユーザー様の立場であったならば「聞けば教えてくれる」=「黙っていたら知らせてこない」と考えます。そこで定義の更新について情報発信することで、少なくともGoogleで検索したときにヒットするようになればという思惑があります。

     

    検索エンジンからここに辿り着く方のお役に立てれば尚幸いです。
     





    Posted By tanaka(tanaka@dangonet.co.jp